STORY

行動する小さな勇気が
「不満」を「希望」へと変える
働き方を変える
新しいハラスメント研修
今回のインタビューでは、インプレッション・ラーニングと一緒に作りあげる研修によってどのような職場をつくりたいのか、これからの人材育成についてお話を伺いました。

株式会社西日本新聞社
社長室法務広報部 吉良様、中山様、谷様
人事部 中村様

今、組織にハラスメント教育が必要な理由

-世代間ギャップから生まれる、ハラスメント問題を解決したい

 当社はコンプライアンス推進の一環として、グループ会社を含めてハラスメント防止に力を入れており、例年ハラスメントに関わる研修を実施しています。
 今回は、現場で一般社員と日々接触して部下の指導育成に取り組んでいる課長クラスの社員を対象に研修を行いました。
 課長クラスの大半は、編集局の「デスク」と呼ばれる新聞をつくる上で重要な役割を担う責任者で、日頃から言葉の重みや社員への影響力が大きい立場です。最近の「新聞離れ」もあり、新聞が果たす社会的使命を実感しにくい世代が増えています。働き方への意識も変わっていく中、現場で代々受け継がれてきた指導法が、リモート環境もあいまって部下に「パワハラ」と思われないかと意識している傾向が、社内アンケートの結果からも多く見受けられました。
 そこで、グループ会社も参加し全社一体となって、ハラスメントの基礎知識をアップデートし、デジタルネイティブといわれる新人社員から30代前半の若手社員、Z世代の働き方に対する意識の理解と、世代間ギャップと時代の変化を学び、SNSを利用した業務上のハラスメント防止のための具体的な注意点を身に付けてもらうことを目的とした研修を企画しました。

導入のきっかけ

-オンラインでも「内職」ができないほど集中できる講義

 『日本の人事部』で検索し、御社の研修担当者向けのハラスメントセミナーを受講しました。
藤山さんの講義は、研修中に内職ができないほど(笑)、テンポよい講義でした。時間が短く感じられ、非常に具体例に富み、自分自身の情報がアップデートされました。
 今回の研修はオンラインが前提だったので、オンラインでも集中できる内容かどうかが「課題」でした。実際に参加してみると、特にグループワークが印象的した。藤山さんが参加者の意見を上手に引き出して、オンラインでも対面とかわらず、自然と講義に引き込まれているようなスタイルです。これが導入した決め手のひとつです。
 また、初めて参加する課長クラスが興味をもって聞いてくれる内容かどうかも検討ポイントでした。単純にハラスメントの知識にとどまらず、世代間ギャップ、心理学など様々な幅広い観点からハラスメントを捉える充実した講義内容が最終的な導入の決め手でした。

インプレッション・ラーニングを
選んだ理由

-「こういうことをしたら駄目です」受講者の自信を奪うダメ出し研修

 これまでの研修は、判例紹介や「こういうことをしては駄目です」といった内容を講義形式で聞く内容が多かったのですが、わかりやすい反面、現場での活用がイメージしにくい点があり、自分事にはなりにくかったのでは、と分析していました。研修後のアンケートでは「じゃあ、どうすればよいのか」といった声も多くありました。
 研修で「あれもダメ、これもダメ」とダメ出しされ続けると、受講したことで、かえって部下指導に自信を失う負のループとになり、「結局、どう指導したらいいか分からなくなった」とういう気持ちになったのだと思います。
 藤山さんのお話を聞いた時に、この研修を受ければ受講した社員が、自信を持って「叱るなら叱る」「駄目なものは駄目」と言えるように、また、パワハラを過剰に恐れずに自信を持って指導できるようになるのではないかと思ったのです。

研修後、受講した社員が変わったこと、
刺さった言葉

-「迷ったら、原点に立ち返ろう」

 今回の研修後のアンケートで一番多かった感想は、「『ハラスメントの定義』がスッキリと理解できた」というコメントでした。
 「新聞」を待っている読者の皆さんに遅延なく届けるためには、とにかく締め切り時間までに原稿や紙面を完成させなければなりません。また、紙面でのミスは許されるものではありません。ハラスメントがダメなことは頭では理解していても、紙面をつくる上で、意見がぶつかりあったり、時には言葉が荒くなったりすることもあります。緊急を要する取材など一刻を争う場面において、部下への指導で「あれ駄目、これ駄目」と言われていたら萎縮してしまい、業務にも支障が出かねません。
 ですので、研修で教えていただいた「『業務上必要かつ相当な範囲』を越えない指導はパワハラにあたらない」など、ハラスメントの定義が正しく分かれば判断に迷わない点や、判例を沢山見ることよりも、「とにかくシンプルに原点に立ち返る」点が非常にわかりやすく響いたようです。
 『迷ったら、定義をもう一度思い出そう』この説明に尽きると思います。
 育成のための指導は当然で、多少厳しくなる場面があったとしても「業務上必要な指導」であれば、問題はない。だからこそしっかりと部下とのよい関係を築きながら、研修で学んだ指導のコツを活かして「やるべきことはやる」自信が持てたと思います。
 その他にも、「○○ハラスメント」という言葉が社内で独り歩きしないように言葉遊びを止めること、曖昧な言葉を用いた指導に気を付けないとパフォーマンスが落ちることにも気づかされました。

受講中の皆さんのご様子や感想

想定以上に「ド真剣」な意見交換

 グループ討議では非常に活発に意見が出ていました。一般的にハラスメント研修はどうしても受講者の参加熱意が感じられないことが多い気がしますが、今回は違いました。自分事と考えて、非常に熱意を持って意見を述べ合っている姿は印象的でした。
 部下への想いや指導での悩みなど、普段は見る機会のない上司としての姿は、とても頼もしく感じました。
 また普段はあまり交流のないグループ社間で、会社の垣根を越えて、お互いに自分の考えを述べ合う様子が見受けられた点も、非常に良かったと思いました。

講師の印象

-受講者が安心してどんな意見でも話せる場をつくる人

 藤山さんは、受講者との受け答えが非常にスムーズで、どんな想定外の意見でも「大丈夫ですよ」と受け止めて、迷いなく答えてくれていました。
 また、解説のテンポがよく、理路整然と分かりやすい。シンプルに頭にスッと入ってくるようでした。グループ討議が多い研修内容でしたが、藤山さんの進行のおかげで緊張感がとぎれず、時間も短く感じたようです。
 事前の打ち合わせでも、私たちの会社の状況や職場の事情、研修への要望に対し、その都度的確にお答えいただいたので、最初から最後まで安心してお任せすることができました。

働きやすい職場をつくる、
今後の育成方針とは

-ハラスメント教育は社員の意識改革

 今回の研修は、現場の中核を担い職場への影響も大きい課長クラスを対象としました。
 これはハラスメントの観点からの働き方の意識改革でもあり、意義が大きかったと思います。
 今後は、お互いの意思疎通がスムーズにできる、働きやすい職場づくりを通して、社員のパフォーマンス向上につなげていきたいと思います。そのためには上司のマネジメント力の向上や、職場の全ての人が、率直に意見を交わせる心理的安全性の高い職場づくりが大事だと感じました。

講師の想い

藤山 晴久
 今回の受講対象者は、新聞をつくる編集局の中でもデスクと呼ばれる課長クラスの方が中心でした。常に締め切りに追われ、緊急性の高い内容を扱うなど、非常に大変な職務の責任ある立場だからこそ、職場の中でも影響力が大きい存在であり、報道機関としての社会的使命感が強い方ばかりでした。
 新聞の記事の書き方など、決してマニュアルにはできない上司や先輩から 学んだ仕事のやり方や、職人気質的な指導法が、ここ最近入社してくる若手には、リモート環境もあいまって受け入れてもらえない悩みを抱えていました。
 お話を伺うと、社会的使命の大きいやりがいのある仕事を通じて部下に成長して欲しい気持ちは、皆、共通していました。そこで、今回の研修を通して若手の特徴を柔軟に理解してくださり、もっと成長実感や貢献実感をもてるようになるために、人材育成の観点からハラスメントについて様々な角度から、部下、上司双方がパワハラを誤解がないように捉えられるような視点を持てるように、ディスカッションを通してご紹介いたしました。
 仕事の使命や目的などを部下と丁寧に共有しながら、自信をもって部下指導すれば、世代の違いから生まれる、パワハラを恐れる必要は全くないことをご理解頂きました。
 これまでのパワハラに対する誤った先入観や、誤解が解けて「ホッ」と安堵する受講生のご様子がとても印象的でした。
最後に、大変お忙しい中、快くインタビューにご協力くださいました。吉良様、中山様、中村様、谷様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

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